木の性質と暮らし方

 樹木は植物的な立場から、立ち木として広葉樹と針葉樹に分けられる。この両者は同じ木でありながら、木の持つ特性(細胞構成により)や使われ方が異なる。

 広葉樹には、ナラ・クリ・ケヤキ・ブナ・サクラ ・・・・などがあり、建築材の装飾的なものに一部使われるが、主に家具や道具などに使われている。針葉樹は、スギ・ヒノキ・マツなどで、主に建築材に使われる。

 木は古来より日常的に使う器や箸に始まり、道具として家具や間仕切りの屏風さらに建築材の柱や梁など、生活のありとあらゆるものに使われ、日本人の暮らしになくてはならないほど取り入れられた。

 針葉樹のスギやヒノキなどは、木材として使われるために伐採され、丸太として必要な長さに切りそろえ、製材所に運び、さまざまな用途に応じて製材され、一般的な建築資材の木材となる(家具や工芸品の部材として使われる広葉樹は、用途に応じて製材されることが多い)。

 木材はさまざまな建築資材の中でも、天然資源として再生産できるものであり、またその材を生産・加工する過程において、他の資材よりエネルギーコストがかからず、環境負担が小さく、地球環境にとって優しい資材ということが言える。

 近年、建築の分野において、木材は環境に与える負担が小さく環境に優しい素材ということで、木材を使うことが見直されている。その背景には、木材を使い続けることで、二酸化炭素を固定し、少しでも二酸化炭素の放出削減をしたいということがある。また平成14年に建設リサイクル法が制定されたことで、解体・廃棄のときに処理しやすく、再利用もしやすい木材を使うことで、エネルギーコストを削減できるということで見直されていると考えられる。

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木の話

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